三里塚物産の歩み

「三里塚闘争」をご存じでしょうか?

これは1966年に政府閣議決定によって開始された、農地の強制収用と空港建設に対する反対運動です。
闘争が続く1970年代半ば、地域の反対派若手農家が中心になり、安全な農産物の生産を目指して無農薬有機農業への挑戦がスタート。
栽培や流通も含め、既存のやり方に囚われない自立する農業を目指す動きが起きました。

三里塚物産はそうした中で、有機農産物の加工と販売を目指して1978年に設立。それ以来ずっと、伝統的な製法を基本とした、添加物を使用しない製品を作り続けています。設立から40年余りが過ぎた今、周辺地域には有機農業が広く根付き、新規就農する多くの若者たちも集まることから「有機農業のメッカ」と呼ばれもします。

そして現在も、私たちは新規就農者には加工原料である落花生やらっきょうの生産を提案し、収穫後は彼らの希望に応じて一部~全量の買い取りをしています。また年に数回は、品質や生産量の向上と地域に溶け込むことを目的に、ベテラン有機農家を交えて勉強会を兼ねた交流会を開催し、直接的、間接的な就農生活のサポートも行なう等、地域農業の発展に寄与することも目標としています。

1980年台に撮影されたラッキョウの漬け込みの様子